街の被害を減らすためには街のことを知る必要がある。 街を一番知っているのは、そこで暮らす住民たちだ。 ヒーローたちは聞き込みを始めた。 最初は協力的ではなかった住民も、ヒーローのボランティアを通じて、変わっていた。 ヒーローたちは理不尽な要求にも耳を傾けた。 そして、内容の真偽や是非よりも相手の気持ちを汲み取ることを努め、住民からの理解を得た。 分かったことは、当たり前だが、街はI=Dの戦闘に向かないということだった。 街を守るためには、街に来る前に敵を退けることだ。 ヒーローたちは他国とも交流し、水際で食い止めることを心がけた。 だが、万が一にも備えた。 シミュレータで市街地戦を特訓した。 街の人に何度も避難訓練してもらい、その中で実際に士季号を街中で動かしてみた。 狭いビル街や足の踏み場のない住宅地では、部分的に変形させることが有効だと分かった。 ヒーローたちは工夫に工夫を重ねたが、それでもまだ不安はあった。 もし敵が来たとき本当に大丈夫かと。