自分で言うのもなんだが、私は善良なakiharu国民である。 その日、私は、夜の帳が下りた街を一人で歩いていた。 「あなたの家の目覚ましがうるさかった。主人が安眠できない」 それが私と、後にakiharu国で大発生する“鬼畜眼鏡”との最初の遭遇であった。 ──ある一般国民の証言 |
鬼畜眼鏡の歴史なぜ、鬼畜眼鏡なのか…。それはakiharu国の猫妖精たちを見れば分かるだろう。 鬼畜眼鏡、彼らはその眼鏡の奥に酷く冷たい瞳を隠している。 |
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──鬼畜眼鏡って何ですか?/*/ 鬼畜眼鏡の朝は早い。 朝起きたらまずは眼鏡の手入れである。 「眼鏡は重要です。何時だって鬼畜じゃなきゃいけないんですから。 眼鏡が無いのでそっぽを向き気恥ずかしそうにしていた彼は、 「なにしてるんですか、置いていきますよ」 後ろも見ずに颯爽と部屋を出て行った。 /*/ ──本日は神聖眼鏡同盟より鬼畜眼鏡にも詳しい眼鏡評論家のTさん(匿名)にお越し頂きました。 よろしくお願いします。 ──先生、鬼畜眼鏡とは一体どのような存在なのでしょうか? そもそもは主に知的な男子小学生が源流ですね。 ──男の子に多いのですね? いいえ、鬼畜眼鏡は男女を問いません。 ──なるほど、いるけれども判別がつかないのですね。先生、その後鬼畜眼鏡はどうなるのでしょうか? 鬼畜眼鏡は大きくなるとそのバリエーションをまします。 ──大きくなった鬼畜眼鏡の性格には個体差があると言う事ですね。 しかし、基本的には男女問わずスーツで眼鏡、一分の隙もない立ち居振る舞い、 ──T先生、本日はありがとうございました。 |
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鬼畜眼鏡執事協会の設立「……いいですか、鬼畜にふるまっていいのは、主人の敵と、出来の悪い主人だけです」 ──協会での教え /*/ さて、この鬼畜眼鏡という職業。 akiharu国執事協会…それはこの国に何故か以前から存在する組織。 akiharu国郊外に佇む謎の洋館…南国風の景色から甚だしく浮いている建物。 一人前の執事として認められるための道は長い。 登録完了して会員証を発行されたばかりの執事候補たちがまず受けるのは基礎教育である。 礼儀作法から始まり、一般教養に、もちろん家事をこなせるのは当然のこと。 そして現代執事に欠かせないのが秘書業務である。 戦闘訓練、これもまた重要な項目の一つである。 一番変わった訓練といえば、感情を殺す訓練だろうか。 上記、様々な個性的な課程のうち必修とされているものを取得した後、 先輩執事から修了と認められればそこで研修修了となる。 なお、ここに書いた執事への過程は、これだけ聞いても長い道のりであるとは思うが、 |
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