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祝勝会インタビュー(作:444)

 「それでは皆さん。乾杯!」
 「かんぱーい!」
 
 14に賭けた黄金の林檎作戦終了後、無事に生き残ったakiharu国の国民たちは、
 壮大な祝勝会を開いていました。
 グラスをかかげるもの、ツナ缶をかかげるもの、酒でいっぱいのドラム缶をかかげるもの、
 そのドラム缶に乗る人と猫と、実にカオスであります。
 
 今は宴会の真っ最中、ABCニュースの臨時レポーターである、
 僕、444と、マイ猫士のゴダイゴがみんなに勝利の感想をインタビューしていきたいと思います。
 ゴダイゴ、挨拶。
 
 「ニャア
  (……祝勝会とは気楽だな。敵はいつ攻めてくるかわかんないんだぞ。
   ああ、広いところが怖い! 遮蔽物を探さなければ!)」
 
 ははは、ゴダイゴは戦争神経症だなあ。
 匍匐前進なんかしてないで、インタビューに向かおうじゃないか。
 (襟首つかむなー、放せー)
 
 
 ・ケースバイ藩王
 
 我らが藩王様にインタビューです。
 今日はどのように目がぐるぐるしているでしょうか!?
 
 「うん、食料集めたり、アイドレス工場作ったりしたかいがあったよ。
  うちの国民は、誇りだよ」
 
 ……目がぐるぐるしていない藩王様はつまんないので、次に行こうと思います。
 (この男は駄目だ。平和に溺れてふやけちまった)
 
 「僕はいつも目がぐるぐるしていなきゃいけないのかよ!
  祝勝会のときくらいのんきにしたっていいじゃないか!」
 「えー!?」
 
 おっと、周りの国民が一斉にブーイング。
 藩王様号泣。……ああ、キノコを取り出してかじり始めました!
 スタンディングオーベーションする国民が、藩王様に吹き飛ばされていきます。
 僕も吹き飛ばされていきます! さようなら、みなさんさようなら!
 
 『乱れる映像、しばらくお待ちください』
 
 ・ケースバイパイロット
 
 はい、それでは次はパイロットの皆さんにインタビューしたいと思います。
 あー、死ぬかと思った。
 (ちゃんと遮蔽物を取らないからそういう目にあうんだ。
  戦場はそんなに甘くない)
 あー、はいはい。それじゃあ清白さんに橘さーん?
 
 「うひゃひゃひゃひゃ! ゲラゲラゲラ。食べても食べてもキノコが足りない……」
 「これが藩王様の見ていた世界……!? 素晴らしい……あ、カルアミルクもう一杯」
 
 (この狂気……戦場の匂い!?)
 彼らも戦争の犠牲者なのか……。
 というか、ドラッグの原料のキノコ入りの酒をかぱかぱ飲んでるね。
 ……こっちにこないうちに逃げよう。
 
 「さあ、444さんにゴダイゴも飲もうじゃないか」
 「……君たちも、新しい世界を知るべきだと思うんだ。ぐるぐるー」
 
 に、逃げろー!
 
 
 ・ケースバイ吏族
 
 ふう、なんとか逃げられた。次は吏族の三人です。
 あれ、なんだか雰囲気が暗いですが、どうしたんでしょうか?
 
 「……集計作業が大変でした」
 「……死ぬかと思いました」
 
 り、綸子さん、阪明日見さん。ど、どうぞ一杯。さあ、グイっと。
 
 「計算式とかよくわかんないし……ぶつぶつ」
 
 (……酒から逃げた先で、酒飲ませてるってなんなんだろうな)
 
 言うなよ……。
 
 「猫と喋ってないで、聞いてますかー?」
 
 き、聞いてますよ。……あのー、ところで、天狐さんはどうしたんでしょうか?
 
 「あの人なら、猫歩兵の人たちとお酒飲んでましたよ。
  飲み比べとかいって」
 
 そうですか! それじゃあ僕はそっちの取材に!
 
 「逃がしませんよー……集計作業手伝ってくれなかった分、私たちのお酒を飲んでください」
 
 ゴ、ゴダイゴー、助けてくれー。遮蔽物に隠れないでー!
 (あばよ、444.お前は悪くない相棒だった)
 
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 (こうしてインタビューは途中で終わったが、
  akiharu国の国民たちはみんな祝勝会に参加してて、
  ABCニュース見てるやつはいなかったのさ。
  444は無駄死にだったのさ)
 
 〜〜ゴダイゴの語り。