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factory_k03

アイドレス工場

解説(作:鴨瀬高次&444)

 akiharu国のI=D工場は、居住区から離れた場所に存在し、
 河に接している。
 この河は、豊富な水量から工業用水の利用にも適している。
 
 元々は川沿いにあった密林を切り開いて作られた工場地帯である。
 だが、akiharu国の自然は屈強で、切られてもすぐまた生えてくるのである。
 その為、作業員が手分けをして定期的に草刈をしている。
 
 工業地帯は、全長2kmという巨大な工場の内部に、小さな工場が集まることで成立している。
 この体制は、密林の動物や植物の侵入や影響を防ぐために
 あえて複数層の形を取っているのだ。
 いわば、外部の大きな工場は、内部を外的から護る防壁でもあるのだ。
 
 排出する工業用水はakiharu国特有のバクテリアの餌となり完全に無毒化され、排出される。
 akiharu国の苛烈な環境がこのような獰猛なバクテリアを生み出している。
 
 I=D工場は、もともとakiharu国に存在していたが、
 今回の戦時動員と、パイロットの増加に伴い、大きく拡張された。
 この拡張には、技族・橘の貢献が大きい。
 
 もともとakiharu国では、アイドレス産業が涼原秋春藩王によって
 急速な発展をとげたため、整備士の数が足りないのを完全機械化することで補っていた。
 
 当初は、全自動機械で製作された機械など信用できるか、という声もあったが、
 藩王が幾度となく工場で製作された期待で自ら出撃し、生還してきたことから、
 現在ではこのような声は消えている。
 (藩王が目をグルグルさせながら、じゃあ作業手伝ってくれよ!
 むしろ手伝ってください! と迫ったことも関係している)
 
 しかし、この体制では、整備士の育成ができず、機械化だけでは手が足りない、有事の際には人員不足に陥っていた。
 (そして藩王が唯一の整備士として目をグルグルさせていた)
 
 そこで橘が、多忙な藩王に代わり、陣頭に立ってI=D工場の拡張を行った。
 人員の不足を、更なる機械化で補ったのだ。
 ただ規模を拡張しただけでなく、より洗練されたI=D開発ライン、
 作業員にとってよりチェックしやすいシステムなど、
 akiharu国のI=D開発力は、大きく発展を遂げた。
 
 新たに開発されることになったアメショーは、これまで開発されてきた
 流星号、星詠号とはサイズ、武装が大きく異なり、
 開発ラインや、作業機械の見直しが必要であった。
 
 機体サイズの小型化から、マニピュレータなどの作業機械はより
 精密な動作が必要となり、これを実現した。
 また、機体の小型化から、作業機械は小型化され、省スペース化を念頭において
 開発ラインを見直すことで、作業ラインを増やすことに成功した。
 これにより、これまでより同時により多くの機体を開発できるようになった。
 
 また生産率も向上している。
 機械自体の故障率の低下、および保守点検の簡便化・分業。
 作業ミスのクロスチェック。
 単純大量部品と高度複雑部品の並列ライン分けによる効率化。
 これらにより大幅に生産効率を上がる事になった。
 
 開発チームの育成も行われている。
 熟練開発者による設計技術を綿密にテキスト化。またこれは毎年改定がなされている。
 これを元に3ヶ月間、研修を積んだ後、各研修員は熟練開発者の下につき一人前となっていく。
 開発チームは主に4つの班に分かれる。
 ・基本部品班
 ・アイドレス班
 ・性能検査班
 ・アイドレス工場システム班
 
 基本部品班は材料の選定・部品の設計及び入手。
 古参の開発者と新人がほぼ半々で構成されている。
 まず、新人はここに配属され、古参開発者マンツーマンで教育される
 
 アイドレス班はアイドレスの改良・設計を行う。
 基本部隊から2〜3年経つとここに配属される。
 
 性能検査班、またの名をクラッシャー部隊。
 基本部品・アイドレスを徹底的に性能検査する。
 徹底的にというのは壊れるまで、本当の意味での限界性能を調べるのである。
 この人員は最古参で形成されている。
 壊れた原因を徹底的に追究し、問題があれば各班に送り返される。
 その指摘は精密にして正確。I=D工場に勤めている大半の作業員に恐れられている。
 
 アイドレス工場システム班
 完全な機械化とは言え、工場での作業ラインのチェックなど、システム管理としての作業員は存在する。
 またシステムの保安部員もおり、管理・保安員は24時間体制でI=D工場に勤務する形となる。
 勤務は8時間毎の交代制ではあるが、何分猫のため始業時間は遅れがちで有る。
 もっとも各交代時間で皆同じくらい遅れてくるので、結局計画から1時間程度ズレた交代制になっている。
 これについては吏族から残業代の計画的搾取だという批判が出ているが真相は謎である。
 アイドレス工場の基幹を支える重要な仕事である。
 またシステムの改良・効率化も同時に考えられている。
 
 作業員はI=D工場に存在する寮にすんでいる。作業員はここから出勤する。
 ちなみに職場である工場まで徒歩10分である。
 なので昼休みは自室に戻って趣味をこなすというものも多い。
 寮は大変豪華である。視察された藩王様がふと漏らした言葉によると
 「いいなーこれ。うちよりすごいんじゃないの?」との事である。
 これには理由が有る。
 I=D工場は居住区から離れている為、作業員からの不平不満が高まりやすい。
 その為、各種の優遇措置がとられているのである。
 この他にも、食堂・自販機の無料利用(酒類は別である。)、長期休暇の優遇措置、
 厚生・医療施設の徹底、趣味活動の推進等があげられる。

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