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>ω:A machine that rebels to all tragedies
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*発掘兵器 士季号 *
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”四季を幾度重ねても、私の願いは常に変わらず”
akiharu国は古い地層から兵器を発掘した。
前ループ時代のものと思われるそれはおよそ100種500機。
この状況を認識したakiharu国藩王はニューワールド全土に対し、高らかに宣言した。
「どれが一番強いか分からないから、バトルロイヤルします」
とても正気ではない発言であった。
当然である。ものは前ループの遺品である。そのまま全機使えばいったいどれだけの戦力となることだろう。
だが、彼は国民にこう言ってなだめすかした。
「うちには整備員いないじゃないか。大軍より、最強の一機のほうが重要だ」
元が祭好きの国民性もあり、即座にバトルロイヤルの段取りが整えられた。
主催は文族の田中申。akiharu国ではミリタリーに強いことで知られている、見た目が美少女にしか見えない男であった。
摂政の444のチェックも入り、ニューワールド中のパイロットが思い思いの機体に乗ってのバトルロイヤルが開始された。
どうやらまともに動く機体はさほど多くはなかったらしく、エントリーは42機。
しかもうち2機が現行機種I=Dという混沌さであったが、数としては申し分なかった。
そう、この大会の本質は、有用な機体の選抜などではない。
大会の喧噪からやや離れ、夜空が見えるその場所で。
何者かが手を一度打ち鳴らす音が響いていた。
「我は、蠱毒を行使する」
南国人であったが故に星見司の資格を得ていなかった男の目が、眼鏡の奥で確かに光っていた。
魔術的儀式とは無関係に、バトルロイヤルは大盛況のうちに終わった。
その模様は次のようなものである。
バトルロイヤルの模様
このとき、優勝したのはながみ藩国のハロルド・ロットが発掘した「猫髭号」である。
akiharu国の神話に語り継がれる猫神を象ったかの機体が勝ち残ったことに、藩王は深く満足した様子であった。
採用機種が確定したことにより、akiharu国では猫髭号の兵器としての実用化のため、徹底解析が行われた。
それにより、いくつかの衝撃的事実が発覚した。
1つは、この機体が四段変形する前ループのドラゴンメイルであり、この猫髭号としての姿はその一形態にすぎないと言うこと。
これにより、各形態毎に別の名前が付けられることになり、それの総称としての新名称が新たに名付けられた。
その名も『士季号』。四段変形を示唆する四季に通じる響きを持ち、かつ士──サムライとしての覚悟を秘めた名前である。
だが、判明した事実はこれだけではなかった──
機体名 | 士季号 |
所属 | にゃんにゃん共和国/akiharu国 |
種別 | 全環境対応可変型決戦兵器 |
使用用途 | 陸戦、空間戦、海戦、砲撃戦 |
全長 | 形態によって可変 |
乾燥重量 | 200t |
搭乗者 | メイン操縦1名+サブ操縦1名、コパイ2名/パイロットとして学生も搭乗可能 |
○基本原則
発掘時、この機体の制御回路には、3つの行動原則が組み込まれていた。
・1つ、意地。すなわち、理不尽に立ち向かう意志。
・2つ、覚悟。すなわち、自らの血を流す覚悟。
・3つ、気合。すなわち、悪に立ち向かう熱い心。
そしてakiharu国において、4つめの原則が付け加えられた。
・4つ、砂糖水。すなわち、刀折れ、矢がつきたとしても、最後まで戦い抜く心である。
これは、藩王がかつて困窮していたときに、砂糖水をすすって戦い抜いたことに由来している。
このことから、コクピットには緊急時の栄養補給として砂糖水が常備されている。
これは、砂糖と水はどの世界にも存在すると推測可能だからであり、どのような環境でも戦い抜くためである。
○メイン動力
本機体はニューワールドにおける一般的なエンジンとも、
第6世界の反物質炉とも違うエンジンが搭載されていると目されている。
何故この様な曖昧な表記になるかといえば、機体中枢部は全くのブラックボックスになっているからである。
このため、本機体の量産は絶望的と目されている。
ただし、1つだけ判明していることがある。
──この機体は、絶大な力の代償としてメインパイロット1名の根源力を消費して稼働する。
アラダは絶技習得時に根源力を消費するが、この機体は一撃毎に無慈悲に根源力を奪い取っていく。
無論、一瞬で全て消費するわけではないが、それでも長期戦となれば生命に関わってくることだろう。
ただし、こういう見方もある。
にゃんにゃん共和国、ひいてはニューワールドの守護神たる撃雷号が
ただ1名の選ばれた代表(ACE)と共に戦う機体であるのとは対照的に、
この機体は自らの生命を燃やす覚悟さえあれば、誰にでも分け隔て無く神に抗う力を与えるのだ。
なお、その後ブラックボックス部の代用ドライブを藩王及び摂政の星見司能力により開発。
2人の星見司実績から、当初は稼働するのかと疑われていたが、どうやら量産は上手くいっているようだ。
オリジナルドライブはさらなる研究開発のために今もakiharu国地下実験場で解析が進められている──!
○機体基礎構造
本機体は少なくとも3つの世界の技術が使われていることが確認されている。
メインフレームは第6世界の機械技術であり、
その駆動方式には人騎兵の魔導理論が応用されており、
そして装甲表面には防護の精霊回路が描かれている。
果ては第7世界製のOSを搭載しているとも言われるが、未だ未確認である。
○推進機関
メイン動力とは別に、リューンドライブに似た機関(以下、擬似リューンドライブ)が装備されている。
これは主推進機関として使用されるほか、リューンの防壁に類似する結界を発生させることでラウンドバックラーに近い運用も可能である。
なお、この結界はakiharu国では攻性防壁と呼ばれている。
攻性防壁は絶対物理防壁と異なり、選択的透過性を持つ。
危険なものや邪魔なものが外から内に入ることはできないが、それ以外は通過できるため、各種センサーの機能を妨げない。
また、内から外へ出るものはすべて通過できるため、結界の裏から自由に攻撃できる。
ただし、攻性防壁はパイロットの意思がなければ、発動しない。
擬似リューンドライブの出力は、メイン動力と依存性があり、一方の出力があがると他方も上がる傾向にある。
○対アラダ根源力防衛システム
本機体が「誰にでも抗う力を与える機体」と称されるにはもう一つの理由がある。
今まで出現したアラダはその例外なく、敵対する者の根源力が低ければ瞬時に死を与える。
しかしこの機体はその呪縛から搭乗員を完全に防御するのだ。
これを守護の力と見るか、
燃え尽きるその最後の瞬間までパイロットの根源力を搾り取るための
悪魔のシステムと見るかは人それぞれである。
○変形機能
本機体には4つのモードがあり、戦況に合わせて変形する
空間戦闘用の戦闘機形態。
砲撃戦用の重戦車形態。
水中戦用の海竜形態。
そして、決戦用近接白兵戦形態である、猫の顔をした人型形態。
これら4つの形態は、同時に発掘された資料から、
オーマを守護する4大聖獣である
サンダーバード、アースタートル、ウォータードラゴン、ファイアーキャットを
象っていることが明らかとなった。
そして著作権の都合からその名前は使えなくなった。
「よけ藩国に雷鳥号とかあるから! あと、ウォータードラゴン(I=D)とか!」
「藩王様、泣かないで!」
よって、各形態に以下の通称をつけることとした。
戦闘機形態:飛電号
重戦車形態:砲甲号
海竜形態:海鱗号
猫人形態:猫髭号
○操縦について
士季号は、4つの形態を持つ機体であり、
それぞれの形態で操縦方法が異なる操縦が複雑な機体となっていた。
このため、ドラッグに頼って基本的な操縦技術の向上を怠ってきた
akiharu国のパイロットには、操縦が困難であった。
この逆境に、藩王涼原秋春は解決策を示した。
「一人で駄目ならみんなで助け合えばいいんだ」
すなわち、パイロット、コパイの数の増加である。
パイロット、コパイの数がほぼ倍増したことで一人あたりの
作業量が格段に減り、この問題は解決した。
また、この解決策は、別なメリットを生み出した。
学生のパイロットへの起用である。
学生の学習能力は、この複数の形態を持つ、操縦が複雑な機体に適していたのである。
パイロット技術を持たない学生の、基本的な操縦のつたなさは、本職のパイロットとコパイが
補助を行い、みんなで助け合うことで補った。
また、akiharu国の学生は風紀委員であり、多人数での操縦をまとめ上げるのに一役買っている。
そして何よりも、学生には士季号の基本原則の一つである、気合が溢れていたのだ。
○O.V.E.R.Strike
冗談のような話ではあるが、本機体には「必殺技」が兵装として大真面目に組み込まれている。
無論、正確には武装をオーバードライブ状態にするモードであるのだが、
そのようなモードがあること自体、兵器としては著しく間違っている。
このモードは
The Overdrive for Vengeance Execution or Rebellious Strike
(復讐の実行、あるいは反逆者の一撃のためのオーバードライブ)
という悪趣味な名前を冠されており、
悲劇を起こしたモノ、或いはその運命そのものに抗うために用意されていると伝えられる。
機体名 | 猫髭号(士季号 モードFC) |
所属 | にゃんにゃん共和国/akiharu国 |
種別 | 白兵決戦兵器 |
使用用途 | 陸戦 |
全高 | 25m |
乾燥重量 | 200t |
静止推力 | 200t |
機動性 | 標準 |
センサー | 劣悪 |
装甲 | 強固 |
固定装備武装 | なし |
装備可能武装 | ソードブラスター ×2 |
搭乗者 | メイン操縦1名+サブ操縦1名、コパイ2名/パイロットとして学生も搭乗可能 |
士季号の基本となる形態であり、最も火力の高い、白兵戦に特化した決戦形態である。
擬似リューンドライブの推進力を関節の駆動に使うことで、高いスピードとパワーを実現している。
その運動性は20秒間の反復横跳びの回数で人間に勝てるぐらいであり、また、トルクは大型I=Dを片手でリフトアップできるほどである。
この形態では機体のパワーが大きく上昇するかわりに機体の発熱量が増加し、
廃熱の関係からか、いくつかの火器が使用不可能となるため、基本的に白兵戦モードのソードブラスターで戦う。
猫髭号のマントは、この形態の固定装備であり、猫髭号に変形した時に装着され、攻勢防壁として機体を守る。
その姿は、伝説の戦神・ブータニアスを彷彿とさせる。
二本一対の実体剣。
実体剣として使用する白兵戦モードと、ビームを発射するブラスターモードに切り替えられる。
また、2つを白兵戦モードで合体させることにより、剣鈴となる。
剣鈴の状態でブラスターモードに移行すると、光剣と呼ばれる状態に変化する。
猫髭号形態でのみ使える必殺技。「Overload Valiant Explosive Reverious Slash」の略であり、
一部藩王は何故か「猛勇爆逆斬!」等と訳す。
剣鈴形態のソードブラスターからエネルギーを盛大に噴出させ、光の刃で敵を断ち斬る技であり、
士季号にとってもっとも攻撃力の高い技である。
機体名 | 飛電号(士季号 モードTB) |
所属 | にゃんにゃん共和国/akiharu国 |
種別 | 高機動戦闘機 |
使用用途 | 空間戦 |
全長 | 29m |
乾燥重量 | 200t |
静止推力 | 500t |
機動性 | 最高 |
センサー | 標準 |
装甲 | 最低 |
固定装備武装 | ソードブラスター(剣鈴モード)×1、小レーザー×2 |
装備可能武装 | オプションとして翼下にミサイル搭載可能。ただし変形時排除される。 |
搭乗者 | メイン操縦1名+サブ操縦1名、コパイ2名/パイロットとして学生も搭乗可能 |
士季号の高機動空間戦形態。巡航形態としても使用される。
この形態では、スカラー量をそのままにベクトルの向きのみを自在に変化させるという、
他の飛行機や宇宙船では不可能な機動「O.V.E.R.Stroke(Overactive Vapor Evade a Rapid Stroke)」が行える。
急激な軌道の変化は、通常、乗員が空間識失調やグレイアウトを起こす危険性があるが、
発掘兵器の場合はそのような例は確認されていない。
このことから、パイロットを守るなんらかの機構が備わっているものと思われる。
主な攻撃手段は、機首の光剣を軸に、槍状にした攻性防壁を身にまとっての突撃である。
この攻撃は、後方に伸びる光の輝きからリューンの翼と呼ばれている。
敵陣の真っ只中に飛び込み、O.V.E.R.Strokeによる高機動性を生かした格闘戦を得意とする。
また、牽制用としてパルスレーザーも使用可能である。
レーザーの発射位置は猫髭号時の膝部分である(これは後述する砲甲号も同様である)。
1:頭部とマントが胴体に収納される
2:腕部が縮み、肩アーマーが折りたたまれる
3:胸アーマーが上方に開き、背面装甲と一体化し、飛行形態の上面装甲となる
4:両脚が移動、大腿部がエンジンブロック、膝から下が主翼となる
5:胸の展開と脚部移動で開いた隙間に両腕部が収納される
6:機首部にソードブラスターを装着し、完成!
機体名 | 砲甲号(士季号 モードET) |
所属 | にゃんにゃん共和国/akiharu国 |
種別 | 重装甲砲撃戦車 |
使用用途 | 陸戦、砲撃戦 |
乾燥重量 | 200t |
静止推力 | なし |
機動性 | 最低 |
センサー | 高い |
装甲 | 最高 |
固定装備武装 | ビーム主砲×1 大ビーム×2 小レーザー×2 ソードブラスター×2 |
装備可能武装 | なし |
搭乗者 | メイン操縦1名+サブ操縦1名、コパイ2名/パイロットとして学生も搭乗可能 |
無限軌道で自走する砲撃形態。
この形態では、ソードブラスターはブラスターモードに固定された状態で機体に装着される。
他の形態と比べ、機動力や運動性が乏しい。
そのため、機体制御の演算処理に余裕が生まれるのか、センサーの分解能が他の形態より著しく高い。
また、発掘以前の戦闘データにアクセスし、有効な戦術を提示する機能も備わっている。
主な武装は不可視光のパルスレーザーとパルスビーム。
レーザーはパルスにして、短い時間にエネルギーを集中させているため、
瞬間的にではあるが既存のI=Dとは比較にならない出力となっている。
ビームは、放射線が出ていないことから反物質ではなく、
また、大気をイオン化していないことから荷電粒子でもないようである。
研究者の間では、リューンそのものを発射しているという説が有力である。
他の形態で機動力として使われている擬似リューンドライブの推進力は、この形態ではビームの加速に使われている。
ビームとレーザーは、どちらも光速であり、直接視認できない。
そのため、着弾は敵の損傷で確認しなければならない。
ビームとレーザーは、交互に命中させることにより、複合的にダメージを与え、威力を向上させている。
砲甲号形態での必殺技。Overfire Violence Excite Rapid Strikeの略であり、
全ての武装を最大出力、最大速度で連射する技であり、ストレートに「全武装一斉砲撃!」などと呼ばれることが多い。
エネルギーの消耗は甚大であるが、破壊力もまた絶大である。
1:頭部とマントが胴体に収納される
2:腕部が縮み、肩アーマーが折りたたまれ、二門の大口径ビーム砲となる
3:両脛が展開、キャタピラが出現する。
4:股関節、膝関節を支点に機体が半分に折りたたまれる(膝から下が背面へと移動する形になる)
5:テールスタビライザーが主砲となり、ソードブラスターを装着して完成!
機体名 | 海鱗号(士季号 モードWD) |
所属 | にゃんにゃん共和国/akiharu国 |
種別 | 高機動水中戦闘機 |
使用用途 | 水中戦 |
全長 | 35m |
乾燥重量 | 200t |
静止推力 | 400t |
機動性 | 高い |
センサー | 標準 |
装甲 | 標準 |
固定装備武装 | ソードブラスター(剣鈴モード)×1、腕部格闘戦用クロー×2、メーザーブレス、シールド発生装置 |
装備可能武装 | オプションとして尾部に魚雷ポッド装着可能。ただし変形時に排除される。 |
搭乗者 | メイン操縦1名+サブ操縦1名、コパイ2名/パイロットとして学生も搭乗可能 |
可潜深度の高い海戦形態。
攻性防壁を全方位に展開することで耐圧性を上げている。
また、この形態では、攻性防壁の形状を変えることができ、流体抵抗を間接的に制御することで、水中での機動力を向上させている。
主な武装は腕部の爪、尾の剣鈴、および口のメーザー砲である。
剣鈴を装着された尾はある程度までは伸縮自在であり、トリッキーな使い方ができる。
この尾の操作には、鞭の達人として腕を磨いたakiharu国の猫妖精たちの技術が生かされている。
メーザー砲は、出力を変更することで、アクティブソナーとしても利用できる。
そのため、対RB用に流星号の残骸からトポロジーレーダーを増設している。
海鱗号形態での防御技。Our Victory with EteRnity Shield(永遠の盾を持つ、私たちの勝利の女神)の略である。
バリアを短時間ながら限界を越えた出力で展開する。
1:頭部とマントが胴体に収納される
2:両脚部が背中に移動し、ハイドロジェットエンジンユニットとなる
3:肩アーマーが両手に装着され、水中格闘戦用クローとなる
4:テールスタビライザーが展開、ソードブラスターと一体化した長い尾となる
5:ドラゴン型の頭部が胴体から出現し、完成!
- 涼原秋春(コンセプトデザイン、猫髭号、ソードブラスター)
- 忌闇装介(飛電号、海鱗号)
- 和志(猫髭号、砲甲号)
- 橘(集合イラスト)
- 田中申(主催、ゲームマスター)
- 444(バランスチェック)
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