FrontPage 新規 編集 検索 一覧 ヘルプ

themepark

郊外ファームタイプの遊園地

来場した子供の絵日記に描かれたモノレール

園内MAP&解説

 
 akiharu国遊園地(以下、akiharuランド)は大きく分けて
 シーサイドパーク、スフィアスペース、ホテルコーストの三つから成り立っている。
 これら三つの要素が相互に影響しあい、大アミューズメントパークとして機能しているのが特徴といえる。
 園内の移動手段はモノレールと遊歩道が整備されており、また一部では水路をゴンドラで移動することもできる
 海に面していて最大面積があり、ターキッシュバンと海をテーマとしたゾーン。
 美しい景観の裏にもそこはかとなくakiharu国の香りがうずまくakiharuランドのメインゾーン。
 実機のターキッシュバンで水上中を観光する「ライード・ザ・ターキッシュ」、
 地中・海底トンネルをコースターで探検する「ディープス・ロード」、
 人魚と魚人の住処をイメージして作られた迷路「ラビリンスラグーン」、海
 賊に同行する冒険船旅「パイレーツオブムラカミ」 など、冒険とロマンを追い求めるココロをくすぐる構成となっている。
 昼間は園内各所でマスコットキャラクターによるショーが行われ、
 夜には水上バーなどで本格的なリサイタルショーが行われるなど
 時間ごとにアトラクションが変動するところもあり、
 一度の来演で全てのアトラクションを回りきれないほどの濃密さを誇る。
 内陸側にあり、次世代機開発や宇宙をテーマとしたゾーン。
 何の間違いか共和国宇宙開発の最先端をいくakiharu国のまともな良心が顕れていると言えよう。
 しかしながら施設は充実しており、
 暴力的なまでに激しい三次元レールを高速で駆け抜けるコースター「オービットファイター」、
 第七世界の火星を舞台にした降下シミュレーター「マルスダイバー」、
 幻想船での月旅行をイメージした「ムーンヴォヤージ13」、
 共和国内最大の落差を誇るフリーフォール「ドラゴンメテオ」などなど
 子供連れの家族からパイロットまで満足すること請け合いのアトラクションが目白押しである。
 他にはakiharu国の宇宙開発の苦労をコミカルに描いた展示「プロジェクトa」や
 ドーム型巨大プラネタリウム「スターライト」と言った一風変わったものも見られる。
 シーサイドパークに較べるとやや施設が少ないが、今後宇宙開発が進む程に新アトラクションを増設予定である。
 二つのゾーンを三日月上に覆いこむレストラン、ホテルが集まるゾーン。
 広大な敷地面積に数多くのアトラクションを備えるakiharuランドを一日で回り切るのは難しい。
 また、閉園時間が遅い事などの防犯上の観点から宿泊施設も充実しており、
 海岸から内陸を覆い込む地形上、場所毎に特色が表れている。
 代表例としては三日月の先端にあたる海岸一等地には最高級ホテル「リバーパレス」
 三日月の中腹には南国の集落をイメージしたペンション(低額ホテル)群「パラダイスヴィレッジ」、
 三日月の底端には疑似無重力発生スペースによる究極のリラックスを売りにする「エア・エンブレイス」、
 とバラエティに富み、一日の最後まで飽きさせない事を約束する。
 また、豊富な海産物がオススメのレストランやグッズショップ等の販売店もこのゾーンに数多く集まっており、
 このゾーンを回り切るだけでも一日を過ごす事も出来る程だ。

設立経緯

 「郊外ファーム型って、どんなのですか?」
 「要するになんでもありってことだろ」
 -企画会議の一コマ‐
 
 /*/
 
 その日のakiharu国会議室は異様な雰囲気に包まれていた。
 新規開発予定の遊園地系娯楽施設のメインテーマを巡って、製作陣の意見が真っ二つに割れているのだ。
 akiharu国のカオス精神を具現化したカマキリこそふさわしい、と主張するのは和志、忌闇装介、田中申。
 対してakiharu国が共和国に誇る名機ターキッシュバンこそふさわしい、と主張するのは橘、阪明日見、東西天狐。
 
 「今度こそカマキリの活躍の場を!今度はかまぐるみもありますしきっと大丈夫っす!」
 「カマキリの呪いはカマキリの枝の中で何とかしましょうよ。一体カマキリに何枠つぎ込む気なんですか!」
 「いやいやかまぐるみは普通に人気でますよ。タイアップでネコリスぐるみも売店で販売して更に大人気!」
 「ネコリスぐるみの方が売れ行きがよくない?」
 「灰奈さん、あんまりそういうことを大きな声で言うのはイクナイデスヨ?」
 「前提として客層のメインターゲットを家族連れにしている以上、家族みんなで楽しめる施設が必要です。そこにカマキリはちょっとそぐわないような…というか火焔を連れて行けません」
 「笑止。菅原さんのツンデレ黒ストッキングの魅力の前にはターキッシュバンなど鎧袖一触の焼肉定食っす!今時代が求めているのはツンデレだああああああああ!!!」
 
 このように両陣営の主張は平行線をたどるばかりで一向に進展せず、ついに締め切りの直前になって藩王様に選んでもらおう、ということになった。
 カマキリ陣営からは和志、ターキッシュバン陣営からは阪明日見がそれぞれ代表として、ガンパレでお馴染みの
 

 「「どっち?!」」
 
 で藩王に迫る。
 そして企画書に眼を通した涼原秋春は迷うことなく言った。
 
 「うん、いいね。じゃあ両方つくろうか。幸いコールドオータムとターキッシュバン2のお陰でお金はあるしね」
 
 ここに、akiharu国内二大遊園地の開園が決定された。

シーサイドパーク

 「基本路線はファンタジーやメルヒェンのないネズミーランドで」
 「その代わりにロマンがあるのにゃー」
 -開発コンセプト-

構内アナウンス

 やあやあようこそakiharuランドへ!僕はakiharuランドのマスコットキャラクターの一人ナカト・シー、よろしく頼むよ。
 今日は君たちにakiharuランドのことを紹介するから、しっかりと心に刻んでいってね。
 まず今君達が乗っているのはセントラルモノレール。
 akiharu国の中央部を走る主幹線から乗り換えられるね。akiharuランドに遊びに行くときはこれに乗るのが便利だよ。
 そしてモノレールから降りたらすぐに見えるのが入場ゲート。
 そうそう、あのターキッシュバンのことさ。大きいよねえ?本物と同じサイズに作られてるそうだよ。
 で、ゲートをくぐってもらって道なりに歩いていくと、すぐに大噴水広場に出る。
 この噴水は夜にはライトアップされてとっても綺麗なんだ。
 そしてここからは園内の各エリアに道が伸びているから、好きなコースを選んでゆっくりしていってね。
 
 今日のところはここの一番の目玉、ライード・ザ・ターキッシュがあるシーサイドパークを案内するよ。
 さ、僕の後に付いてきて。
 こっちこっち。
 迷わないようにねー。
 はい、ここからはゴンドラで移動するよ。シーサイドパークは歩道とは別にゴンドラ用の水路があちこちに通ってるんだね。
 ちなみにこのゴンドラは船頭さんが漕いでくれるけど、自分たちで漕ぐこともできるんだ。
 デートに来たカップルさんなんかにもオススメだね。
 お、話してる間に見えてきたね。
 到着。ここがシーサイドパークのアトラクションスポットだよ。
 見てのとおり海に面していて、海に関係するアトラクションがたくさんあるのさ。
 暖かい時期ならマリンスポ−ツなんかもできるねえ。
 そしてぇーここの一番人気のアトラクションがこのライード・ザ・ターキッシュ!
 ななななんと、本物のターキッシュバンに乗って水上・水中散歩ができるんだから驚きだ。
 コースによって様々な海の生き物やさんご礁を見ることが出来る上に
 乗るたびに毎回違う景色が楽しめる超オススメスポットさ。
 うんうん、じゃあ早速いってみよう。今日は僕が操縦するから乗って乗って。レッツゴー、と。
 
 高速モードから巡航モードっと。
 どうだい、海の中の景色は。こういうのは普通じゃなかなか見られないから貴重な経験になると思うよ?
 この景色はakiharuランドならではだからね。お、知覚に魚群を発見。
 ん?ああ、ターキッシュバンはセンサー、レーダーが優秀だから水中でもこういう使い方が出来るんだね。
 戦い以外に何か出来る、ってのは良いことだよねえ。
 うんうん、じゃあ近づいてみるからよく見ててくれたまえ。
 おっとっと…アレは、おやおや巨大ウナギだね。
 うん、こっちに気づいたみたいだね…振り切るのに少し速度を出すから手すりにしっかり掴まっててくれ。
 
 あはは、いやいや驚かせてすまないね。
 少し冷や冷やしたけど、ターキッシュバンのスピードに追いつける者はそうそういないよ。
 うんうん、じゃあ少し回り道をして戻ろうか。
 
 あ、見えてきたね。左舷前方の海底を見てくれないかい?
 古代遺跡の跡が見えるだろう?実は、あの遺跡はまだ公式な調査が入ってない未踏の地なんだ。
 海の中は陸の上と違ってまだまだ僕たちが知らない世界がたくさんあるというわけだね。
 このコ達はその調査のためにも活躍しているというわけさ。えらいねえ。
 あ、ちなみにこの遺跡今のところ所在は秘密らしいから黙っていてくれるとありがたいね。
 
 さてさて本日はakiharuランド半日お試しコースをご利用いただきありがとうございました。
 今日紹介したところ以外にも楽しげな施設がたくさんあるから、
 今度君たちが遊びに来てくれるときに自分の目で確かめてくれたまえ。それじゃあ僕はここいらで失礼するとしよう。
 じゃあ、またね。

民間型ターキッシュバンについて

 
 機種更新や機動テストで基準値に満たなかったなどの理由で
 民間に払い下げられたターキッシュバンを観光資源用に改修したもの、
 もしくは低コストでもとからそのように生産されたもの。
 主な変更点としてはジェネレータ・エンジン等の出力機関を民間用に変換し、戦闘用電子機器及び電子頭脳をオミット。
 装甲は水密構造に影響しない範囲でデザイン重視のものに変更された。
 また、シーサイドパークで運用されている機体はメーンコクピットとサブコクピット(客席)が物理的に隔離され、
 全天周囲モニターに変更されている。これは利用者のプライベートへの配慮であると共に、
 海の中にいる事をより実感してもらおうという狙いからである。
 しかしながら配備数とパイロットの数が少ないことから
 高額にも関わらずチケットの競争率は凄まじく、事前予約が必須である。
 それでも開園から利用希望者が絶えることのない事実から人気の高さが伺える。
 将来のI=D有効利用のモデルケースとしても注目を集めている。

アキハルベリー・ファーム

 「がー、ががー、受信しました。阪さんたちアトラクション用ターキッシュバンの調達に成功したみたいっす」
 「さすが。こっちも負けてられないですね、至急計画のつめに入りましょう」
 「え、何このまじめな雰囲気?」
 -開発担当三人組の会話ー

構内アナウンス

 
 よくきたな、アキハルベリー・ファームへようこそ。
 俺はここのマスコットキャラクターの一人、インディマイゾゥだ。
 今日はお前さんたちにアキハルベリー・ファームのカオス加減を紹介するから死なないようについてきてくれ。
 ん?ああ、冗談だ。今日のところはあまり危なくないところにしておくように言われてるんでな。さ、こっちだ。
 
 見てのとおりここは一般的な遊園地とは少々違っていてな。
 コースターやら観覧車なんかもあるが、どちらかというと自然公園のような趣だ。
 大雑把に分けると一般的な遊具や健康育成施設がある平地側と、アスレチックコースや温泉がある山林側。
 で、今日行くのは山側の健康公園、「トレジャーパーク」だ。少し歩くが一本道だからゆっくりついて来い。
 
 おいおい、3キロ歩いた程度でへばってたらこの先もたんぞ?ほれ、もう少しだからがんばれ。
 よーし、注目。ここからがトレジャーパークのエリアだ…わかった、わかった。
 そこに給水所があるから先に行って来い。まったく、先が思いやられるな。
 
 いいか?説明を始めるぞ。トレジャーパークは何かと運動不足に陥りがちな一般人から
 本格的な身体訓練を求めるエクストリーマーまで対応できる総合アスレチックコースだ。
 希望する難易度や運動の種類によって、
 数あるコースからスタッフとコンピュータが最適な組み合わせを提示してくれるシステムになっている。
 今日のところは一般的なakiharu国民小学生向けコースになっている。
 さ、いくぞ。分かったな、むしろ分かれ。こういうのは体感重視、理論より実践だ。
 というわけで行くぞ、as soon as possible、だ。
 
 まずは第1コース、見ての通り天井から吊り下げられた巨大球を押し退けながら坂道を踏破する、
 「前進者」ゾーンだ。見た目程の重量は無いが、数だけは多いぞ。
 それと進む程に傾斜がきつくなるから気を抜いてると球に押し返される。
 重心を低くして一歩一歩確実に「前進」することだ。
 どうしても登り切れない時はギブアップすればスタッフが助けに来てくれる。まぁ一応覚えておくことだ。
 
 …半分くらいは登って欲しかったんだが…まぁ最初はこんなものか。おーい、立てるかー、起きろー?
 
 さて、お前さんが気を取り直したところで次だ。ここは「蜘蛛の散歩道」、
 通路の縦横斜に張り巡らされた粘着性の糸を避けながら進んでゴールを目指せ。
 コースを見極める空間把握能力と体勢を保持するバランス感覚、
 なにより粘り強く進む忍耐力が鍵となる難所だ。気を抜かないようにな。
 
 ……あー、分かった、分かった。もういい、充分だ。それ以上やると見た目的に人間以外の何かになっちまうぞ。
 
 あー、なんだ、まぁそう落ち込むな。相性の善し悪しとかもあるからな……ん、安い同情するな?
 ……悪かった悪かった、次は本日最後のコース「挑戦者」だ。
 どうした、顔が引きつってるぞ、カマキリ? ああ、よく知ってるな、なら話は早い。
 ここはあのカマキリ剣士にスポーツチャンバラの刀で一刀入れられればクリアだ。
 もちろんカマキリ剣士が使うのも同じ武器だからそこは心配しなくていい。
 ほう、そのくらいなら余裕だ?ははは、威勢がいいのは良いことだ。じゃあしっかりな。
 
 そろそろ苦しくなって来たんじゃないか?カマキリ剣士の本領は護剣術にあるんだぞー
 ……何、すっこんでろ?ははは、まだまだ元気だな。
 
 いい根性だったがもうその辺にしておけ。陽も落ちるし、お前さんも立ってるのがやっとじゃないか
 ……こらこらそれは放送禁止用語だ―と、おお、お見事、だ。
 
 おめでとう、これで今日の体験コースは終了だ。
 いい運動になっただろう?
 ちなみに今日紹介した以外にもたくさんのコースがあって、全て制覇すると記念品が貰えるぞ。
 ん、上等だ、やってやる?ははは、お前さんもいい面構えになったじゃないか。
 だがまぁ今日はここまでだ。後は温泉にでも浸かってゆっくりしていくといい。
 ……おおそうだ、せっかくだし背中の一つでも流してやろう。
 何、私は女だ?問題ない、脱衣所は別だがちゃんと混浴だ。よし、そうと決まれば善は急げ、だ。
 
 こら暴れるな、運びにくいだろう。 

解説

 
 アキハルベリー・ファームのテーマは「カマキリ・秘境・ならば健康」である。
 意訳すると「akiharu国の魅力であるカマキリや秘境探検を楽しんでもらうためには健康で健全な肉体を!」である。
 新領土として獲得した平原部と隣接する山丸々一つを開発して作ったことで、
 自然と野生があふれまくってることが特徴である。
 アキハルベリー・ファーム内の何とも形容しがたい遊具

平地側

 広い。だだっ広い。入り口のメインゲートから見上げると、
 一般的な競技場数十個分という敷地の広さに度肝を抜かれるであろう。
 向かって左側が遊園施設「カマキリパラダイス」、右側が総合リラクゼーション施設「癒しの園」となっている。
 なお、それ以外はバナナ、パイナップルや牛などの農園+牧畜の体験ゾーンとなっている。
 
 ・カマキリパラダイス
 カマキリパラダイスは名前のとおりakiharu国の最新カオスであるカマキリをテーマにした遊園施設である。
 とはいえアトラクションはいたって普通。
 ローラーコースター、観覧車、カマキリハウス、マンティスゴーラウンドを始めとして
 一般的に遊園地にあるとされる施設が一通りそろっている。
 が、カマキリの存在が普通すぎる雰囲気の異様さをかえって引き立てている。
 また、週に一度カマキリ戦車による競技レース「TOM」が行われる。
 これはコロッセオに見立てた競技場の中央部に観客が入り、外縁部を十数輌のカマキリが引く戦車が疾走する大迫力のレースである。
 もっとも早く規定周回数をクリアしたものが優勝という形式をとっており、
 毎レースけが人が絶えないがカマキリ剣士の身体能力の高さと整備された医療班によって死傷引退するものは未だ皆無である。
 公営ギャンブルとして人気が高く、またカマキリたちの暴走衝動の発散の場にもなっており、
 akiharu国のカマキリのほとんどが出走者登録している。
 
 ・癒しの園
 対照的に癒しの園は穏やかなリラックス空間となっている。
 藩国滞在ACEであるサーラ・サーシャ監修の元、本格的なアユル・ヴェーダを取り込み、
 「あなたの体と心と生活を健康に改造いたします」を標語に女性を中心に人気である。
 医師、栄養士、整体士、生活コーディネーター、心理カウンセラーなどの多種多様なスタッフが
 予防医学、健康育成の観点の元、オイルマッサージやアカスリ、薬湯、食事指導などの
 こちらも多種多様なメニューを駆使して来場者を健康にしてしまうのである。
 ちなみにホールには「とても健康的な二人の男性の裸体像」のモニュメントが置かれているが、
 監修者のサーラさんは見た瞬間にぶっ倒れたらしい。誰が持ち込んだかは不明である。
 カマキリといえば虫ということで、昆虫由来の食材を使ったフードテーマパークも園内に作られている。
 主な料理は、ハチミツを使ったホットケーキやハニーワインなど、虫嫌いの人でも食べやすいものである。
 ハチミツはミツバチがどの花から蜜を得たかによって味や香りが異なり、
 珍しい花の多いakiharu国では他国では味わえない珍味も少なくない。
 そのため、リピーターも多く、「料理に依存性の強い薬物が入れられている」という都市伝説が出るほどである。

山側

 メインゲートからひたすらまっすぐ進むと見えてくる異様にボロい吊り橋を渡るとあのテーマが流れ出す。
 そう、あの世界的な盗掘者にして考古学者のテーマである(都合により脳内再生でお願いします。
 その先の分かれ道を右に行くとアスレチックコース、左にいくと温泉街コースである。
 ちなみに道案内には「左:極楽 右:地獄が生ぬるく思えるカオス」と記されている。
 
 ・アスレチックコース
 表と裏の二種類があり、裏は表を制覇した者しか参加できない。
 表は「トレジャーパーク」。全24のアトラクションからなる総合アスレチックコース。
 体力、知力、度胸、勘、と人間が持つ能力を限界まで引き出させる構成である。
 「前進者」「疾走者」「挑戦者」「蜘蛛の散歩道」「バッタの跳躍台」「猿の舞踏場」といった具合に
 人間と動物の名称が含まれており、全てのコースを制覇すると
 「かまぐるみトレジャーハンターばーじょん」などの記念品がもらえる。
 
 裏は「インディマイゾゥ-失われた最後の水晶カマキリ伝説-」。
 トレジャーパークを遥かに上回る全108のエリアからなるランダムダンジョンを踏破する、
 アスレチックとは名ばかりの鬼畜ダンジョン。
 藩国滞在ACEである徳河舞蔵を始め考古学者たちがこれまでに体験した遺跡・ダンジョンを元に構成され、
 多種多様なトラップ群と複雑怪奇な迷路が行く手を阻み、開園以来一般客で踏破したものはいない。
 噂ではダンジョンで遭難したものはカマキリとなり二度と帰ってこられない、らしい。 
 
 戦慄の蟷螂館 
 ニューワールドで最も歩行距離が長いお化け屋敷。
 凶暴なカマキリが大量繁殖したため、封鎖されたミラーハウスという設定。
 中には本物そっくりの精巧なカマキリオブジェが多数設置されている。
 入場の際にランタン型の懐中電灯が手渡される。
 この電灯は炎のように光が揺らめき、ある地点まで歩くと突然、光が消えて入場者を脅かせる。
 さらに暗闇の中を壁伝いに歩くと、壁の質感がやわらかくなって、恐怖をあおる。
 また、このお化け屋敷は光を使ったトリックも用意してある。
 中の鏡は微妙に凹凸のり、鏡像が歪んでいる。
 そのため、歩きながら鏡越しにオブジェを見るとまるで動いているように見える。
 ランタン型懐中電灯の光の揺らめきにより、この効果はさらに強調される。
 そのうえ、このお化け屋敷は心理学的考慮もなされている。
 たとえば、入ってすぐにカマキリ(に扮した役者)が襲い掛かることで、どこに進んでも「また出るのでは」と思わせるようになっている。
 しかも、通常のお化け屋敷ではありえない長い階段を下りることで「もう逃げられない」とまで感じさせる。
 この階段は螺旋型のエスカレーターである。
 種明かしをすれば単純な仕組みだが、耳元でカマキリが鳴いているかのような3D音響や人工的な強風、
 巧みな照明効果でそれを気づかせないようにしている。
 なお、あまりにも怖いため、このお化け屋敷には本物の幽霊が出るという噂が流れている。

交通アクセス

 akiharu国の森は危険なUMAが数多く存在する。
 そのため、市街地から郊外の遊園地にはモノレールで移動できるようになっている。
 モノレールは地上から十数メートル高い所を走っているため、地上のUMAに襲われる危険性は少ない。
 空のUMAに対しては、人間が気づかない、怪鳥の嫌いな匂いや音で防衛策をとっている。
 モノレールは四両編成。
 各車両ごとに冷房の温度が異なり、冷え性や暑がりの乗客に対応している。
 
  また、これとは別に園内移動用のモノレールが存在する。
 こちらは
 ・遊園地の外周付近を周回するもの
 ・遊園地を横断するもの
 ・遊園地を縦断するもの
 の3種類があり、akiharu国の広大な遊園地を遊び尽くすためには欠かせないものとなっている。

T13における砂漠化からの復興:遊園地編

 ○復興への意思
 広く知られている様に、T13における世界樹による土壌浄化に伴い、
 多くの共和国所属藩国がまさしく壊滅的な被害を受けた。その中には、akiharu国も含まれていた。
 残った国民は春を待つ卵のみという状況。
 それでもなお、藩王以下第7世界人と猫士たちは、復興を諦めなかった。
 涙を流す前に作業で汗を。悲しみに声を上げるなら明日を信じる歌を。
 そうした復興努力の中に、郊外ファーム型遊園地再建も含まれていた。
 
 このことを奇異に思われる方もおられるだろう。
 ライフラインどころか民すら壊滅している状況下で、なにゆえそのようなものを再建するのかと。
 
 だが、これを読まれる諸氏には、是非知っていてもらいたい。
 akiharu国は、笑顔を尊ぶ。人も猫も犬もカマキリも関わりなく、皆の笑顔あるを最良の世界と信じる。
 故に、人々を楽しませ、笑顔を呼ぶ遊園地は、初期の復興における対象として選定されたのである。
 すぐには誰も訪れないかもしれない。だが、いずれ必ず、ここは笑顔で溢れる。
 そう信じて、彼らはその復興に挑んだのである。
 
 ○第一段階:シーサイドパーク復興
 akiharu国の郊外ファーム型遊園地を構成する三つのエリアのうち、
 最初に「手をつけられたのはシーサイドパークであった(もちろん作業全体の準備段階として、各エリアの被害状況調査は行われている)。
 これは、かろうじて残存していたターキッシュバン系I=Dを利用しやすく(少ない人員での作業となるため、I=D利用による作業能力向上は必須であった)、
 また海中構造物が一部再利用可能であったための選択であった。
 
 まず行われた作業は、海底整備であった。
 国土を埋めた砂は沿岸にも広がっていたが、地中・海底トンネルをコースターで探検する「ディープス・ロード」に関してはその構造的頑強性から、
 特に海岸から離れた部分が再利用可能な状態であり、
 ラビリンスラグーンはほぼ全てが埋まっていたがそれを建築基礎として利用可能と見込まれため、
 まずは利用可能な部分を掘り出しつつ海底状況を安定させることが急務だったのである。
 この作業は、砂が流動的な部分は散らし、ある程度固まっている部分はI=Dで踏み固める形で、落ち着いた環境を確保した。
 なおこの際、生態系の保全・再生を図るため、利用不可能かつ無害な建材の残骸を用いた人口漁礁の設置といった作業も平行して行われている。
 
 続いて、ディープス・ロードの再生が図られた。
 強化補修を含めて再利用可能な箇所を選定し、足りない部分は継ぎ足し、地底を進行する割合がやや増える形で再建がなされた。
 
 次に行われたのは、ラビリンスラグーン再建である。
 ほぼ埋まった旧施設を土台として新施設を建造し(この際、極力ブロック工法を利用して省力化とコストダウンが図られている)、
 旧施設が露出している部分は新施設の床を強化ガラス張りとして下方が見える構造とし、
 立体迷路的な雰囲気と遺跡的な神秘性を高めることすら図られている。
 
 その他のアトラクション、ライード・ザ・ターキッシュやパイレーツオブムラカミに関してはコースの改変や付随機器の準備のみで賄えたため、
 これを以ってシーサイドパークの再建は大部分が成された。
 もちろんその他中小のアトラクションに関しても、順次計画・復興されている。
 
 ○第二段階:ホテルコーストの再建
 続いて取り掛かられたのが、ホテルコーストエリアの再建であった
 
 この作業においては、多種存在した宿泊施設全ての早期再建は諦め、
 まずは藩国各地から使用可能な木製建材を掘り出しての、パラダイスヴィレッジ再構築から始められた。
 元よりakiahru国の南国人や猫妖精は、木材を使用したログハウス的な家屋を建てて住処としてきた歴史があり、
 建材さえ確保できればこれらペンション群の再建は比較的容易だったのである。
 またこれらは同エリアの中でも低額ホテルとしての位置づけにあったため、
 復興期にある共和国内においても利用しやすいと考えられた。
 その後復興の進み具合に応じて、他のホテル群を再建する計画が立てられている。
 
 ○第三段階:仮営業体制構築と完全復興作業の継続
 
 akiharu国の誇るI=D、ターキッシュバンを中核としたシーサイドパークの再生と、
 一部とは言え宿泊施設となるホテルコーストの再建。
 これをもって、施設としては最低限の営業を再開しうるだけの素地が整った。
 
 この後、社会情勢とインフラ再建作業の進行、akiharu国の人口増加を注視しつつ、
 最速で仮営業を開始できる体制を整えつつも、他のエリアやアトラクションの再建が地道に続けられた。
 営業再開に関しては、復興期にある共和国の状況を鑑み、子供無料制度の拡充、入園料の減額等が企画された。
 一方で再建中のエリアに関しては穏やかかつ南国情緒溢れた文様の描かれたシールドで覆い、
 来園者の楽しみを阻害しないよう、また危険が及ばないようにと細心の注意が成された。
 
 
 やがて共和国復興と歩調を合わせ、この地もかつての活況を取り戻すことになる。
 そこにはたくさんの笑顔があったという。
 遊園地再建に関わった人員にとって、何よりの報酬であった。

T16における遊園地復興

 「みんなの笑顔のために」
 
 復興作業といっても楽しくやりたい。きっと国民も作業作業だと疲れてしまうだろう。
 楽しいこと大好きなakiharu国民であり、国民のための福祉には娯楽は欠かせないのであった。
 国民の娯楽、そして資金調達の点からも遊園地の復興は急務になったのである。
 
 しかしながら、生まれてきた国民たちの技術度はまだまだ低く、彼らのみで作業を行うのは難しい。
 よって、藩国部隊が指揮をとり、簡単なアトラクションから徐々に修復しつつ、一方で技術面の指導を行うという方針がとられた。
 アトラクションには日々の点検と整備が不可欠である。
 アトラクション一つとっても、見様見まねではないしっかりとした知識が必要とされるのだった。
 
 不幸中の幸いか、営業中止前の園内状況、また、T13砂漠化からの復興作業のデータは現存していた。
 まず、これを参考に、遊園地全域の被害状況調査と復興計画が立てられることとなった。
 園内の多くの遺跡は、さすがといったところか、かなり形を保っているものが多く、改修の後、再利用が可能であった。
 その他の施設も復興優先度や導入技術が決められ、最終的な全面復旧へ向け、より詳細な計画へと書きかえられていった。
 これと同時に、敷地内への全面的な植林と砂漠の整地、水道・電気系統のインフラ整備を行い、後の本格的な作業への下準備とした。
 
 計画の最初にアキハルベリー・ファームが手をつけられた。
 ファームやアスレチック、癒しの園など、アトラクション的には基本的な物が多く、
 温泉などは作業員たちも利用できる施設として、優先して復旧された。
 余談だが、作業員たちの労働環境や福利厚生には十分に配慮し、指揮をとる藩国部隊も国民たちとの交流を密に信頼関係を築けるよう心がけた。
 シーサイドパークも、T13で真っ先に復旧されただけあり、以前のノウハウを参考にした早期建設が可能となった。
 ターキッシュバンという数少ない現存機材があったのもありがたい。
 ライード・ザ・ターキッシュ、ラビリンスラグーン、パイレーツオブムラカミはほぼ昔のままの再現された。
 また、ホテルコーストはひとまず比較的建造が容易であるパラダイスヴィレッジを優先し、低額帯ホテルではあるが以前よりサービスの向上に努めた。
 全面的な復旧はまだまだ続く。
 以前の人気、時代の流れにより、中には復旧ではなく、新アトラクションに変えられる施設もあった。
 また安全面を最大限に配慮し、以前のアトラクションにも手を加えて事故防止措置がより厳しくなった。
 
 小規模だが新施設の拡充も行われた。
 ヒーローステージでは、「真! akiharuヒーロー大戦」や「ワルキュート!」などのヒーローショーが組まれ、連日賑わいを見せることとなる。
 akiharu国映画産業の強化の一環で映画館も併設され、より幅広いエンターテイメントを楽しむことができるようになった。
 大規模フードコートは、復旧が終わっていないエリアのグルメも楽しめるように配慮し、また、期間限定で特定の料理を集めた「フードテーマパーク」を開催中。
 さらには入園者にakiharu遊園地特製メガネをプレゼント!という企画が行われているが、復興計画書には一切書かれていない。謎である。
 
 こうして、akiharu国遊園地はゆっくりであるが再建されていった。
 何よりも早く皆に楽しんでもらいたい!という一心で、復旧された箇所から、徐々に一般公開された。
 最初はほんの少しのアスレチックしかなかったが、それでも子供たちは喜んでくれたのだった。

要点&周辺環境

要点

周辺環境

作業スタッフ