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試作機(ビギナーズ藩国)

イラスト:0200030:橘:akiharu国

解説文(上のイラストを想定):0200037:田中申:akiharu国

 スーパー試作機(仮称)は天領が中心となって開発した試作戦闘機である。
 蒼天や蒼穹号などと比較し、要撃機的性質が強くなっている。
 
 推進器はロケット・スクラム複合エンジン。
 スクラムジェットは広いマッハ数域でエンジン性能を維持できるが、マッハ5以上の高速域でしか機能しない。
 そのため、低速域では、ロケットエンジンから出る高速の排気で、周りの空気を吸い込むことで、
 大量の空気を流入させ、スクラムジェットが機能できるようにしている。
 流路形状はスクラムジェットで最適となるよう、固定形状のスクラムジェットの内側にロケットエンジンを設置している。
 初期加速用エンジンにターボ系エンジンを採用しなかった理由は、ターボ・スクラム結合エンジンよりも
 ロケット・スクラム複合エンジンの方が構造が単純で整備しやすく、また、エンジン質量も小さくできるからである。
 
 推進剤はエンジンの冷却を兼ね、液体水素が使用されている。
 燃料槽を軽量な高分子樹脂で作ると、分子量の小さい液体水素が漏れ出すので、金属を張り合わせている。
 
 高い比推力を持たせると同時に、機体本体は新複合材の使用など、極端なまでの軽量化が行われており、装甲が薄く、被弾に対し脆弱である。
 そのため、大きな翼を持つ全翼機ではなく、コンパクトなリフティングボディとすることで、投影面積を軽減している。
 これは敵の攻撃による被弾だけでなく、低軌道宇宙でのデブリとの衝突の危険性を下げる目的もある。
 ただし、燃料を搭載できるスペースが少ないため、増加燃料槽を含めても、航続時間はそれほど長くない。
 そのため、空中給油ができるように設計されている。
 
 リフティングボディは音速以上での機体負荷や滑空性を重視した形状であるが、
 スーパー試作機(仮称)は従来の極超音速機にない圧倒的運動性を求めた結果、安定性の低さは比類ないものとなっている。
 そのため、天領が持つ先進技術の粋を詰め込んだ、拡張性の高い統合アビオニクスで、強引に航行を制御している。
 また、超並列演算処理が必要とされるため、ECCMを兼ねて、部分的にTLOを組み込んでいる。
 極超音速航行でも良好な索敵や通信ができるよう、コンフォーマル・アレイ・アンテナや多機能RFセンサなどを盛り込まれている。
 なお、なりそこない防止のため、最低一人の操縦者を必要とするようになっている。
 ちなみに、人間による完全手動操縦はスーパーエース級の名パイロットでもない限りほぼ不可能である。
 
 推力偏向機構は三次元ノズルが採用されているが、作動流体が音速以下に減速されないよう、可動範囲はそれほど高くない。
 運動性の大部分は動翼に頼っていると言える。
 しかし、前述したとおり、スーパー試作機(仮称)の高い不安定性と非常に優秀なアビオニクスのため、従来機と比べても高い運動性を持っている。
 推力偏向機構にパドル式を採用しなかった理由は、レーダー断面積を少しでも小さくするためである。
 
 ガンポッドの銃口、および空対空短距離ミサイルの発射口は後ろ向きになっている。
 これは、高速航行時に自分が撃った攻撃に自分が被弾するという危険性を下げるためである。
 
 ミサイルは弾頭点火弾底起爆の近接信管を使用したアクティブレーダーホーミング。
 アクティブレーダー形式採用の理由は、赤外線画像式だと、機体エンジンから噴出される排気の熱で命中精度が低下するためである。
 ペイロードの関係からミサイルの搭載可能数は少なく、射程も短い。
 そのため、確実に命中、撃破できるよう、高価な信管やセンサを十重二十重に組み合わせ、チャフやECMによる妨害をほぼ無力化している。
 このミサイルは、スーパー試作機(仮称)のために新規に開発されたもので、
 上記の工夫により、ミサイルシーカーの視界範囲は極めて高く、多目標同時射撃能力にも優れる。
 ただし、ミサイル燃料に酸化剤は入っていないため、大気圏内でしか使用できない。
 
 ガンポッドは、構造上、ガトリングよりサイズを小さくでき、立ち上がりが早いリヴォルヴァーカノンを採用している。
 さらに、使用される高速徹甲弾は小口径化されており、搭載弾数を増やしている。
 なお、非常時にはウェポンベイからガンポッドそのものを後方に投棄できるようになっている。
 投棄の主な使い道は、緊急着艦する際、最大着陸重量を超えないようにするなどである。
 
 機首からは高出力パルスレーザーを発射できる。
 レーザーは光速なので、ガンポッドのように、発射した弾丸を機体が追い越す危険性はない。
 また、レーザーをパルス化することで、エネルギーを節約し、発熱を抑えている。
 レーザーの波長は大気圏内での散乱や屈折を考慮し、目標に最適の効果が与えられるよう自動で変更される。
 ちなみに、レーザー発振機を取り外すことで、搭乗スペースを増やすこともできる。
 コックピットは、加速による高Gを吸収できるよう、前後にスライドできるようになっている。
 また、バレルロールなど、ローリング時はコックピットを逆回転させることでパイロットの天地を維持している。
 これらの工夫により、グレイアウト、ブラックアウト、レッドアウトなどを防いでいる。
 
 パイロットが空間識失調を陥った場合を想定し、
 水平儀や高度計、昇降計、航法表示器などの計器は見やすいよう、人間工学を考慮して、ディスプレイ上に配置されている。
 さらに、整備能力があれば、飛行中でも個人の好みに合わせて、表示位置やサイズ、色彩などを自由に変更することができる。
 ディスプレイは、有機ELの大画面ディスプレイを採用している。
 有機ELは液晶よりも応答速度やコントラスト比に優れ、ブラウン管のように磁気の影響を受けたりしない。

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