□投稿者/ 阪 一般人(4回)-(2008/06/28(Sat) 01:33:40)
| 475字
最後の攻撃。遠方で鈍く光る敵巡洋艦。
「ミッションコンプリート。帰艦します」
レーザーライフルの一撃を受け撃沈した敵艦を背に、かれんちゃんは華麗にサイベリアンを反転させ、初心へと軌道修正をした。 同じく多くのサイベリアンたちが自隊の戦闘を終え、母艦へ帰艦しようと一斉に同じ方向を目指していた。
「にゃーん。にゃ、にゃっにゃー」
「にゃ。にゃーにゃー(ありがとうございます。助かりました)」
すっかり仲良くなった猫士たちと今日の戦火を讃えあうかれんちゃん。 もちろん言語はインストールしたねこ語である。
そうやって和んでいるうちに初心が間近に迫っていた。着艦準備に入るかれんちゃん。 そのとき一本通信が入った。 どうやら少し遅れて戦闘を終えた部隊…のサイベリアンの一機からのようだ。急いで応答する。
「にゃ、にゃにゃー。(こちらサイベリアン・ヴァイスです)」
……?にゃー…?
「(ガコンッ!!)」
スピーカーの向こう側で、なにか盛大にぶつかる音がした。
「にゃにゃにゃ?(大丈夫ですか?)」
追い討ちをかけているとも知らないで、相変わらずねこ語のままで心配するかれんちゃんであった。
|
|