akiharu猫の就くポピュラーな職として、メカのパイロット、あるいはコパイロットが挙げられる。
共和国のI=Dが4m級のアメショーだったころから、狭いコックピットに潜り込める猫の搭乗員は活躍していた。
また、その卓越した三次元把握能力から、宇宙や、水中といった環境に対応した機体でも自由自在に操ることが出来る。
一説には、超古代文明時代──akiharu国の祖先が天の宮殿に住んでいたとされる時代──に 宇宙船の操縦サポートを務めていたのではないかとも言われているが、この説が正しいかどうかは 先史時台の新資料が見つかりでもしない限り証明のしようがないだろう。
ともあれ、共和国では比較的宇宙開発に意欲を示しているakiharu国において、 akiharu猫たちは今日も宇宙船を自由自在に乗りこなしているのだ。
○akiharu猫と遺跡
akiharu猫はもともと遺跡や、その近くに住まう種族であった。
猫たちに聞いても自分たちがどうして遺跡に住んでいたのかはよくわからない、という返答が返ってくる。
それが何故なのかについては、考古学が発展するのを待つ必要があった。
もともとツナ缶を買うお金欲しさに猫たちが遺跡探索を始めたのがakiharu国における考古学の始まりだったが、 それにより、猫たちは古代墓所の守人として配置された種族であるという事実が判明したのだ。
今では盗掘目的の遺跡探索を行う者もいなくなり、 純粋な学術目的での考古学が発展することになったakiharu国であるが、 猫たちは相変わらず遺跡に関わる生活をしていることが多い。
これを古代の思考インプラントがまだ残っているせいではないか、と見る意地悪な説もあるが、 筆者としては別の説を採りたい。
即ち、猫たちは墓所で眠る巫女神のぬくもりを、今でも覚えているのではないか、という説だ。
カマキリたちが未来に生かす技術を求めて遺跡を調べるのとは違い、 猫たちは過去の思い出を求めて今日も遺跡に潜っているのだ。
○密林の藩国に超薬戦猫を見た!
薬物の力で強化された戦闘種族、バーサーカー猫が存在するという噂が一時期流行ったことがある。
しかし、そのような種族がいるという事実は実際の所、無い。
では、何故そのような噂が立ってしまったのだろうか?
これはakiharu国ではお馴染みの職業「超薬戦獣」に就いている猫が 別種族であると勘違いされた結果であると考えられている。
「あの国ならどんな種族がいてもおかしくない」という先入観が生んだ珍事であった。