phase2:次元を越えろ! いや越えてはいけない?!

鍋の国から持ち帰った鍋によって、
すっかり健康になったヒロイックパイロットたち。
鍋を使った「美味しくって強くなる」訓練法によって、
パイロットとしての技量も向上していた。

そんなヒーローたちに、さらなる試練が迫ろうとしていた。
ここはakiharu国営飛行場。
何故かたびたびパイロット達により瓦礫の山にされる悲運の施設である。

「今日は航空機についての訓練をしてもらいます」

本日の教官であるかれんちゃんが、眼鏡のずれを直しながらそう言った。
akiharu国の誇る眼鏡っ子かれんちゃんは、
航空機パイロットとして高い技量を持っている。
パイロットとしてのさらなるステップアップのために、
かれんちゃんの技術を教わるのだ!

「航空機は実機がないので、シミュレーターです。
 では番号札1番の人どうぞ」
「はーい」

機械によって映し出される人口の青空。白い雲。
そして襲いかかる激しいG。

だが、ドラッグと鍋によって鍛え上げられた体には、
そんなGはもはや問題ではなかった。

「1番さん、大丈夫ですか?」
「余裕ですよ!」
「ではGを5倍にします」
「ギャーーーーーー!」

 体がシートにめりこんでいく。このままでは体が持たない!
 ならば、ドラッグによる身体強化!?
 確かに超薬戦獣の不自然なほどの筋肉ならば、
 このGも耐えきれるかもしれない──
 ……いや、ドラッグの効果は短時間。後が続かない!
 ならば……!

 「ヒーロー……変身……!」

 圧倒的なGに負けず、力の限り叫ぶ。
 ヒーローの証、マテリアライズスフィアと
 超薬戦獣の証、青い薔薇のタトゥーがが光輝く!
 次の瞬間、ヒーローの証であるヒーロースーツと
 パイロットスーツが融合し、
 ヒロイックパイロットスーツにその身が包まれていた!

 「これなら……いける!」

 手に握ったレバーを一気に押し込む。
 パイロットのダメージによって操縦不能に陥っていた戦闘機は、
 制御を取り戻し、再び偽りの空へと舞い上がった。

 「お見事です、1番さん」
 「はっはっはっ、なんのこれしき」
 「では、さらにGを10倍にしてみましょう」
 「ギャーーーーーーーーー……!」

 3分後……。

 「Gで圧縮されて2次元人になりました(ぺらんぺらん)」
 「1番ーーーーーーー!」

 順番待ちをしていた他のヒロイックパイロットたちが絶叫。

 「では、さらに別方向からGを掛けて一次元に」
 「やめて、かれんちゃん! 描写がギャグで済む範囲を超えちゃう!」

 ……とまあ色々あったが、
 何とかヒロイックパイロットたちは
 変身を利用して限界突破する術を得たのだった!