体がシートにめりこんでいく。このままでは体が持たない!
ならば、ドラッグによる身体強化!?
確かに超薬戦獣の不自然なほどの筋肉ならば、
このGも耐えきれるかもしれない──
……いや、ドラッグの効果は短時間。後が続かない!
ならば……!
「ヒーロー……変身……!」
圧倒的なGに負けず、力の限り叫ぶ。
ヒーローの証、マテリアライズスフィアと
超薬戦獣の証、青い薔薇のタトゥーがが光輝く!
次の瞬間、ヒーローの証であるヒーロースーツと
パイロットスーツが融合し、
ヒロイックパイロットスーツにその身が包まれていた!
「これなら……いける!」
手に握ったレバーを一気に押し込む。
パイロットのダメージによって操縦不能に陥っていた戦闘機は、
制御を取り戻し、再び偽りの空へと舞い上がった。
「お見事です、1番さん」
「はっはっはっ、なんのこれしき」
「では、さらにGを10倍にしてみましょう」
「ギャーーーーーーーーー……!」
3分後……。
「Gで圧縮されて2次元人になりました(ぺらんぺらん)」
「1番ーーーーーーー!」
順番待ちをしていた他のヒロイックパイロットたちが絶叫。
「では、さらに別方向からGを掛けて一次元に」
「やめて、かれんちゃん! 描写がギャグで済む範囲を超えちゃう!」
……とまあ色々あったが、
何とかヒロイックパイロットたちは
変身を利用して限界突破する術を得たのだった!
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