生態学部の活動風景 |
akiharu国生態学。 「よし、とりあえず調査だ」 「イエー!」 人間とカマキリは立ち上がった! 猫は昼寝しながら話を聞き流していた。 カマキリの透明化能力を生かした現地調査。 カマキリは透明化能力を使って、獲物に気づかれることなく、ごく近くまで近寄ることができるのだ! そろそろそろ。どすっ。ざくっ。 「……はっ、しまった、近くでおいしそうにしてるから、反射的に狩ってしまった!」 「おいーっ! ……しょうがないな、死体を解剖してスケッチとかしようぜ。 これはこれで色々わかることがあるかもしれない」 「むしゃむしゃ」 「食うなーー! 人の話を聞けーーーー!」 一方そのころ。 人間とカマキリが漫才をしている間に、猫は物陰から観察してレポートを書いて、 評価で花丸をもらっていた。 そして時は流れ。秋も終わりに近づいてきたころ。 「とりあえず今年の分の報告書作成完了っと」 「3分でわかるakiharu国の生態系part1。 いい感じの漫画になったね!」 「性質上、誰にでもわからなければ意味がないからな!」 ともに学んできた仲間たちと笑いあった後で、カマキリは言った。 「では冬の分と、来年以降は任せた!」 「さびしくなるな……」 冬。akiharu国の別れの季節。 それはすべてのカマキリにとって例外ではない。 「まあ俺も春まで生き残れてたら、また続けるから。 俺がいないなら、まあ他の誰かがやるだろ」 「ああ、そのときは頼むぜ!」 生態系の調査とは、一年で終わる仕事ではない、 何年、何十年とかかる学問なのである。 彼らの戦いは続く! |