phase1 資金繰りで頭を下げよう |
|
about
phase01 |
「大統領、資源があるかどうか、やってみなきゃわかりませんよ!」 大統領とakiharu国首脳部の会話 /*/ 「というわけで大統領、是非とも予算を」 冒頭の会話から続く。いや、微妙に続いてない気がするが、まあ続く。 「ったく……資源が欲しいのは俺も一緒だ。 すごくもっともである。 「えー、まず目的は3つあります。 「ですよねー」 頭を抱える大統領。タバコをふかす。 「それに、今はゴロネコ藩国さんや、オリオンアームからの援助である程度しのげてますけど、 「ですよねー……」 机に突っ伏す大統領。すでに話を聞いてるのかもわからない。 「……えーと、次いいでしょうか」 「おう」 「じゃあ次。……資源だけじゃありません、今共和国は宇宙開発で帝國にはるかに遅れています。 「ああ、それもわかってる。別に競ってたつもりもないが、確かに遅れている。 「やってみなければ……じゃなくて、探査機を送って調査する予定です」 「仮に資源が出たとしてもだ、輸送・運搬の手間を考えると赤字にならんか?」 「うちのコールドオータムは燃費面じゃ優秀です。施設面での初期投資さえどうにかなれば、 「ふむ……DEX社とはまた違うプランか……おもしろそうだな」 考え込む大統領。 「もっと具体的な内容を聞かせてくれ。話はそっからだ」 「そうですね、まずは全体の概要ですが」 以下がマーズエクスプレス計画のプランである。 第一段階:火星への資源探査 「ん? テラに資源を下ろすのはどうやんの?」 「第二宇宙ステーション自体のランニングコストは?」 「ふむふむ……で、akiharu国自体はこの計画をどう運用するんだ?」 「問題になるのは、第二AGEHAや採掘プラント、マスドライバーの建設費です」 思案顔の大統領。 「だーかーらー、土下座で情勢動かんのはVS皇帝で俺も学習済みだ、頭あげろ! 「大統領!」 「……でだ。大統領としての建前はココまでだ。 「わー、是空さんばんざーい!」 「喜ぶのは早いぞ。FEGの金使う以上、ちゃんと成果出せよ! 「はい、うちでは今、人口減少と経済崩壊で、技術者がいなくなっています。 「高層建築や巨大建造物ノウハウの応用か……手配してみんとわからんが、まぁFEGなら出来なくはないわな」 「それから、宇宙での作業要員。うちでもやってやれないことはないですが、 大統領の返事にほっと胸をなで下ろす二人。しかし。 「……で、お前さんたちは何すんだ?」 「「ハッ……ばれた?!」」 大統領のツッコミが炸裂した。 「いやまあ、冗談はさておき、 「ならOKだ。担当決まってるなら各国に打診して協力あおげ、慎重に、かつ速攻で対処しろよ?」 ジト目で睨む大統領に多少あせったか、引きつった笑顔を浮かべて二人は図面を広げだしたのだった。 /*/ 追記。 /*/ 涼原秋春と444との会談を終えた夜、是空とおるは火星を見あげていた。 「ちゃんと出来っかわかりませんけど、俺は俺の支援をします。命も、思いも、ちゃんと受け継がれてますよ……。 現在のakiharu国を包み込むのは、共和国の宇宙への期待と、大きな母の愛である。 大統領は後世に残す日記の中に、そう綴った。 |