マーズエクスプレスとは、akiharu国の火星開拓・採掘プランである。
火星にakiharu国の半自動I=D工場のシステムを利用した採掘基地を設置し、
採掘された資源を恒星間輸送艦コールドオータムに搭載した後
マスドライバーでまず火星周回軌道まで打ち上げる。
それを火星軌道上の専用宇宙ステーションで再度地球圏まで中継するという大がかりな計画である。
このとき、複数機で連なって宇宙を駆けるコールドオータムがまるで列車のようであることから
『マーズエクスプレス』の名が付けられることとなった。
決して効率がよいとは言えないプランであったが、
宇宙ステーション、マスドライバー、輸送艦の全てを
akiharu国に現存する既存設計の手直しで済むという合理的な理由と、
共和国には資源を採掘する拠点が必要であるという全国的な理由があり、
そして何より、マンイーターで大打撃を被ったakiharu国、中でも少数民族たちが、
自分達を守り、死んでいったカマキリ種族達に恩義を返すべく、国の再興を賭けた計画であった。
全ての施設を宇宙に打ち上げ、国内には何一つ置かない。
それはカマキリたちの住環境を荒らさずに、他国と和するための計画である。
この計画は当初、カマキリ種族が火星に差別のないカマキリだけの国を作るためのものであった。
だが、閉鎖環境を作るまでもなくカマキリとそれ以外の種族は共に和することを選んだ。
そして、共に和する精神は国内だけで留めておくようなものではなく、
偉大なる女カマキリ、レディの意志を継いだ者達が、他国と和するために、形を変えて提出したものである。
この計画が、共和国の再起の一歩となる事を願って。
藩王 涼原秋春
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